私が思うバリアフリー


昨日のセミナーの様子です。中途失聴者生活支援のためのスマホ教室でした。

スクリーンが二つ用意され、ひとつは私のパソコンとつないでスライドが映し出されます。もうひとつは、私が話すことを要約筆記で文字起ししたものが流れます。
私が少し斜めに座っていいるのは、要約筆記が終わるのを確認しながらしゃべっているからです。

襟のピンマイクは、補聴器で音を拾って聴いている方用です。

私のスライドはアニメーション効果はめったに登場しないのですが、スライドのどの位置の部分をいっているかがわかりやすいよう、すべての文字、絵にアニメーション効果をつけ、目で追いやすいように工夫しています。

講師も、要約筆記の方々も大変なのですが、セミナーを受講された方は、二つのスクリーンを目で追いながらメモをとるのでついていくのが大変だと思われます。

昨年は、支援ツールのお話をさせていただいたのですが、昨日は主にLINEについてお話しました。それは、支援ツールでなるほど!と感じたことのほとんどがLINEで可能だと思ったことと、支援ツールだと、相手もアプリをインストールしなくてはならず、それを使えるようになるにはある程度の時間がいるのです。が、LINEなら多くの人が使っている。スマホを使いこなしていない。と言っている人でもLINEは簡単だからと使っている傾向があるので、まわりと同じ環境でスマホでコミュニケーションをとることができるのです。

中途失聴者の多くは、「不便が当たり前だから」とコミュニケーションが取りづらいと感じながらも諦めてしまう方がいます。家族は理解してくれているようで、「取り違い」などがあり、伝わっていなかった。なんていうこともあるそうで、さぞかしもどかしく生活しているのだろうな。。。と想像できます。

LINEのお話が終わり、参加者の方々から自由に質問をしてもらいました。前回全員の声を聞くことができなかった反省があり、通常のスマホ教室のようにアンケート用紙を配り記入してもらいました。その用紙を一枚一枚確認しながら答えて行くいつものパターンです。
LINEの話の時は事前にスライドの一覧を要約筆記の方にお渡ししていたので、書く内容も検討をつけながら書いていたはずです。
ところが、「バッチコイ!スタイル」だと、事前に・・というわけにはいきません。

でも、この質疑応答がないと、受講生の方が何を支援してほしいのか、何を不安に思っているのか、どれくらいの情報格差があるのか実際のところわからないのです。

なので、紙をみながら、受講生の方の質問をゆっくり読み上げ、ゆっくりお答えし、要約筆記がついてこられるように配慮しながら進めていました。
そんなことをしているうちに、いつもの「横道にそれる」私の話の中で、

「皆さんがスマホを持って入力した者を見せて、相手がもしスマホに慣れていなかったら、音声入力で話してもらい、その文字をよんで会話する事もできますよ」

という話がでてきました。

「じゃ、ちょっと試してみましょうか♪」

と何の気なしに、iPhone6(私の)をプロジェクターに繋ぎ、音声入力の様子をお見せする事にしました。その準備をしている時に、「!」とひらめいたのです。

はい。この音声入力がうまく表示されれば、要約筆記を予算上つけることができなくても、セミナーがひらけるのです。
試しに、他のスタッフの方が持っていらしたiPhone5s、アンドロイドでも音声入力を試してみました。が、予測変換等を使いほぼリアルタイムに文字が現れるのは、登場したばかりのiPhone6でした。

そのスピードと正確さは他のものと比べられないほどでした。

画面は横にした方が、読みやすそうでした。
アプリは、「メモ帳」というiPhoneの純正アプリを使っています。

私が話をするスピードは、要約筆記のスピードと合わせる時間とほぼ変わりませんでした。
時々ご変換されるものは、直接入力して修正しました。

あとで、受講生の方にも音声入力を試していただきました。
若干声がこもる方だったのですが、マイクは音を拾い上げ文字にしてくれました。

思い付きだったので私はiPhoneの画面を見ながらしゃべることになり、受講生のお顔を見ながら話ができなかったのが悔やまれますが、(これは、工夫次第でいくらでも解決できそうです)
それでも、この音声入力の可能性に、受講生の方も、支援者の方も、そして私も興奮しました。

支援ツールにスマホは必須だ!と。


私は仕事柄なのか、いろいろな障碍を持つ方と接する機会がおおいです。昔からそうでした。
そして、そういう方たちと触れ合いながら、「何も特別なことはない」と感じていました。
生活に不便はあるかもしれない。
しかし、友人として関わりあう時にそれらはなんの障害にもならないと思うのです。
スタッフの誰もが声を聞いたことがなかったたかちゃんの声を私は聴くことができました。
いつもと違うことがあるとパニックを起こすゆきちゃんは私が側にいると安心していました。

私は特別なことはしていません。
いつもと同じです。「あなたのいうことを理解したい。あなたと少しでも心を通わせたい」
それだけです。
それは、今毎日やっている教室のお客様とのやりとりとなんら変わらないことです。

「支援ツール」がいろいろと開発されています。それは、喜ばしいことだと思いますが、その支援ツールがLINEのように誰もが使えて、誰もが使っていて当たり前にならないと真の支援にはならないと思っています。
支援は特別なものであってはいけない。

不自由を感じている方々が不自由を感じずに暮らせる世の中は、すべての人が不自由を感じない世の中だと信じています。障碍者も子育て中のママたちも、高齢者も。

私はそういう世界が一日も早く出来上がるよう、そういった方々の声を世の中に届けるお手伝いができればいいなと考えています。
LINEや、ツイッターや、フェイスブックや、、、SNSを使ってご本人が自分の声を世の中に伝えやすい環境になっていることを伝え、そんなに難しくないよと安心していただき、「声」が多くの人に伝わればいいな。。と思っています。

コメント

このブログの人気の投稿

自己チューな言葉

「あぽじら」の正しい使い方

石引の「風月堂」さんが10/31で店じまいらしいです(´;ω;`)ウゥゥ