「ありがとう」が素直に言えなかった。

「薬局寄って帰るけどなんか欲しいものある?」 と珍しく長男から優しいLINE(明日の天気は大嵐?) 「あー、トイレットペーパー邪魔じゃなかったらお願い」 と返した。 ちなみに長男は自転車通勤。トイレットペーパーはかなり邪魔だろうと思って遠慮した。 大祓から帰ってきたら、リビングにトイレットペーパー。 「トイレットペーパーありがとう〜。邪魔じゃなかった?」 と部屋に向かって声をかけた。 「なん、大丈夫やったよ」 と返ってきた。 あ、そうだ。 結婚生活の時こんなに軽く「ありがとう」が言えなかった。いや、言ってなかったなあ。 とチクッとした。 息子たちには、こんなに軽く素直にありがとうが当たり前に言えるのに。なんで言えなかったんだろう? 言うととても気持ちがいいのに。言わずにいて気持ち悪かっただろうに。 鶴来に行くと、なんだか古傷がシクシクする。たぶん、少しずつ置いてきぼりの「思い」を浄化しているのだと思う。 「ありがとう」って言えよ! って不機嫌だった。 お互い不機嫌だったな。